大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和31(あ)4224 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。

理 由

被告人Bの弁護人宮田光秀および同吉村節也の上告趣意第一点は判例違反、憲法

違反をいうけれども、論旨引用の判例は本件に適切でなく、所論の実質は法令違反、

事実誤認の主張に帰するのであつて、上告適法の理由とならない。そして、輸出証

明書が関税法、同法施行令、物品税法、同法施行規則の諸規定ないし国税庁長官通

達または国税庁訓令に基き、税関係員においてその職務に関し作成する文書である

ことは第一審証人C、同Dならびに第二審証人Eの各供述によつてこれを首肯する

ことができ、原判示によれば、本件輸出証明書の内容は第一審判決判示第一および

同第二の各物品が輸出されたことを確認するというにあるところ、真実はその確認

のなされた形跡がなく、まして被告人Bは本件免税承認を受けたカメラのうち八〇

〇個位は国内で横流し、その他のカメラも台湾からの旅行者に国内で日本円をもつ

て売却したというのであるから、第一審判決が判示第一および同第二につき虚偽公

文書作成、同行使を認めたのは正当で、原判決にも所論のような法律の解釈、適用

を誤つた違法はない。同第二点は違憲をいうが、その実質は単なる訴訟法違反の主

張を出でないものであつて、上告適法の理由とならない。

被告人Aの弁護人小中公毅の上告趣意第一点は判例違反、憲法違反をいうが、そ

の判例を具体的に示しておらず、所論の実質は単なる訴訟法違反の主張に帰するか

ら、上告適法の理由とならない。同第二点は結局量刑不当の主張であり、被告人A

本人の上告趣意は事実誤認と量刑不当の主張であつて、いずれも、刑訴四〇五条の

上告理由にあたらない。

被告人Fの弁護人真田康平の上告趣意第一点は事実誤認、同第二点は法令違反、

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同第三点は量刑不当の主張であつて、すべて、刑訴四〇五条の上告理由にあたらな

い(なお、原判決に論旨第二点のいうような法令違反のないことは既に宮田、吉村

両弁護人の上告趣意第一点につき説示したところによつて明らかである。)。

また記録を調べても本件につき同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条(被告人Aにつき)により裁判

官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和三五年四月二五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奧 野 健 一

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